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『モダニズム展』 アートとテクノロジーの蜜月
V&A(ヴィクトリア&アルバート)博物館で展覧会『Modernism: Designing a New World 1914 - 1939』を見た。

モダニズム、って実はよく知りませんでした。
パンフレットの説明によると、あるスタイルをさすのではなく、アイデアの集合。第一次大戦後(ロシア革命後)都市部に生まれ、ドイツとオランダで花が咲き、モスクワ、パリ、プラハやニューヨークでも盛んとなる。
バウハウスの運動もこの仲間。
モダニストとは「よりよい世界」を作ろうというユートピア的な希望を持った人たち。彼らはテクノロジーを、社会を改善する手段であると信じていて、機械はそのシンボルであったそうだ。

展覧会がカバーするのは抽象絵画を始め、家具、建築、食器やランプなど工芸品、雑誌、機械(ベントレーのエンジンーー美しいーーやX線撮影装置ーー謎ーー)、洋服デザイン、バレエその他のパフォーマンス・アートなどなど広範囲。
随所に設けられたスクリーンでビデオも上映され、盛りだくさんだった。

機械化による大量生産によって美しいデザインのものが広く人々に行き渡り、それが生活を向上させる、という楽観的なコンセプトが、今はなきソ連邦の明るい未来都市の設計図などにふんだんに見られる。

デザインは直線、円、四角形が多く、色は青・赤などあかるい原色系。シンプルでわかりやすい。

「家は住むための機械だ」という機能主義の住居も面白い。ベッドが昼は棚に収納できるようになっていたり、
(そんなの日本では千年も前からやっていた)。
主婦の動線を計算して作られたキッチンは、これだ。

kitchen

きわめて衛生的で、今見るとレトロなデザインが可愛らしい。
その当時は超・モダンだったのでしょう。

有名なル・コルビジェの別荘のかなり大きな模型があった。白くシンプルで住みやすそう。
中ががらんとしているので、これにモダニズムの家具や道具のミニチュアを入れてドールハウスにしたら楽しそう。

しばしば政治的には左寄りだったモダニズム、第二次大戦中にはヒトラーがフォルクスワーゲンの設計に利用したり、ムッソリーニもアートを尊重する国という見栄をはるために奨励したりした。
戦後はさらに多様化する世界に「ポスト・モダニズム」が生まれる。
科学技術は使い方によってとんでもない物にもなりうる、というのが戦争で身にしみて分かったのも、モダニズム衰退の一因かな、などと考えさせられる。
一時代の中を速足で散歩してきたような気分になった。

特別展ショップで椅子のイラストつきの赤いトートバッグを買って帰る。
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モダニズムについて
モダニズムモダニズム(modernism)#近代主義のこと。20世紀初頭の実験的な芸術運動。(本項で記述)19世紀の末、カトリック教会で起こった運動で、現代にふさわしい信仰を主張し、異端とされた。モダニズムは20世紀以降に起こった芸術運動を指す。モダンアートともいう
| デザインの杜 | 2007/02/24 5:15 PM |