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BBC「猫の秘密」ーー50匹をGPSで追跡
JUGEMテーマ:ペット
 
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テレビばっかり見てますが。また面白いのがあった。
BBCのドキュメンタリー『Horizon -- The Secret Life of the Cat』。
制作チームが英国王立獣医科大学(Royal Veterinary College)と協力して、イギリス南東部サリー州の村で大掛かりな実験を行った。

村の飼い猫50匹に、1週間GPS装置を取りつけて行動を24時間記録、分析する。
そのうち10匹ほどには猫目線カメラもつけて撮影もした。
もちろんまじめな科学的実験だが、飼い主も、猫ドアを出てからいったいペットが何をしているのか興味津々。
村の集会所が臨時の実験本部となって、楽しそう。

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集めたデータで、それぞれの猫がいつどこを歩いたかが分かる。
上の地図、色分けされた線が猫の歩いた軌跡。

緑の多い田舎のせいもあるだろうが、なかなか行動範囲が広い。中には1日6ヘクタールをカバーするのもいる。
そして上手にテリトリーを分けてもいる。住宅地では重なってしまうが、そういう場合は出歩く時間帯をずらす「シフト制」を採用していることが確認された。
猫Aが外にいる時は猫Bが家で待機しているのだ。
どの猫がいつ通ったかは、つけた臭いで判読できるようになっている。

ナワバリはパーソナルスペースで守らなければならない。でも怪我の危険もあるケンカはなるべく避けたい。そのための手段だ。

猫の夜のお仕事には狩りもある。小動物や鳥、魚などを捕まえる。
実験の一環で、獲物の数と種類も確認される。
オーランドくんはほとんどキャットフードなんか食べず、自分で獲ったものが主食。仔ウサギが好物。仔ウサギが生まれる季節になると、はりきって出かけていく。ワイルドなやつ。

ただ、50匹全体を見ると狩りは少ないようだ。今年の春が寒かったのが原因かもしれないが、狩りよりも楽な行動を選んだ可能性もある、と科学者は考える。

その行動とは、人んちに侵入して他人(猫)のエサを食べること。
キャットフラップは常に開くようになっている、猫なら誰でも入れるわけだ。
ちゃんとエサをあげているのに、近所の家に勝手に入って悠々とキャットフードを平らげるわがペットを見て「あらやだ」と恥ずかしがる飼い主。
いろんな味を試してみたいのでしょう。

飼い主でさえ知らない猫の姿が分かって面白かった。

このドキュメンタリーには番外編もあって、4匹ほどにしぼってより詳しく紹介した30分番組『Little Cat Diaries』。
その中のオビくんは、ある家に10年飼われていたが、人間の子供が4人もいてうるさくなってきた。さらにある日、ジャーマンシェパードまで飼われることになった。
(もう我慢できん!)
と思ったのか、通りをへだてた物静かな熟年夫婦の家に通うようになり、居つき、ついにそこの子になってしまったそうだ。

現在オビくんの行動範囲を見ると、元の家は近所にも関わらず、近づきもしていなかった。ナワバリでなくなったのだ。
元の飼い主は、10年もいっしょにいて家族と思っていたのに、新しい人になついている姿を見るとちょっとむかつくそうだ。あなたが犬飼ったからでしょ〜。

愛着度テストも興味深かった。
元々、幼児と母親のつながりを調べた実験。
子供を母親といっしょに部屋に入れて遊ばせ、その後知らない人を入れ、次に母親が部屋から出る。
子供は母親がいなくなって困る。
そして母親がまた現れると、子供はすごい勢いで近づいていって抱きついた。子供にとって母親は愛着の対象であり、安心感の元でもある。

犬に同じ実験をしても同じだった。
飼い主が出ていくとわんこは焦ってドアをひっかき、落ち着かない。飼い主が戻ると喜んで跳びつく。

しかし猫は・・・。
全然無関心だった。飼い主と知らない人がいっしょにいる段階から、知らない人の方にくっついて膝に乗ったりしている。
出ていった飼い主が部屋に戻っても、気にしない。
飼い主=安心感、ではないようだ。

元々単独行動をする場合が多い猫科なので、そういうものかも。
その猫が気まぐれに甘えてくるとまた可愛いのよね。
しかも飼い主に何か要求するときのゴロゴロ(普通に満足しているときのゴロゴロとは違う種類)は、人間の赤ちゃんの泣き声と周波数が近いそうだ。こういう声だと反応がいい、と学習して身につけたのだろう。
なかなか戦略家である。


↓ これは本編なので後の愛着度実験は出てこないけど。




| ろき | テレビ | comments(16) | - |
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Comments:
やっぱりやつらはそうでしたか。
そうではないかと、疑っていましたが、BBCが科学的に証明してくれましたね。
例え人間が滅亡しても猫は生き残りますね。

前は猫が好きで、そこらへんにいるとかまっていました。
でも、犬を飼いだしてから、犬の純粋な愛情表現が、たまにうっとうしいけれど、(_¥xb←これ、今膝に乗っていたガブが打ちました)愛らしいです。
* coco * 2013/06/16 9:36 AM
私はイヌ派なので、猫の生態は不可思議でしたが、この科学的な証明は素晴らしい。こういうことなんですね〜。

飼い主に対する愛情もなく、自分の気の向くままに生きる。たくましいし、執着が無くて、すごいなと思います。

近所をうろうろしている猫に対する見る目もちょっと変わりそう。
* Kiki * 2013/06/16 5:26 PM
Cocoさん、ここまであからさまとは、笑ってしまいました。
これだから、道端の知らない人間もかまってくれるのか?
わたしもよく他人の猫のお世話になってます。

わんこはご主人大好きですね。健気です。
ガブくんメッセージありがとう。
なになに?(解読)−−ええっ!!(笑)
* Loki * 2013/06/16 6:36 PM
Kikiさん、科学的でとても興味深い番組でした。
日本だと特に都会では完全室内飼いも多いと思いますが、イギリスの村はおおらかですね。
何キロも歩いているとは。

気分は野生の猛獣。
ペット生活がより長くなると(あと数百〜数千年?)変わってくるのかもしれませんが。
* Loki * 2013/06/16 6:42 PM
主食がウサギって、ワイルドすぎるわ〜。
わー、どうしよう、ウサギを差し出されて「ほめて」の顔をされたら〜。
そこの村の猫ちゃんたち、ほとんど野生ですね。
縄張りのタイムシフトって、野生過ぎますね。

わたくしは犬の「かまって」攻撃が実は困るんですよ。
全身全霊で「大好きです」を表現されると可愛いしうれしいけれども、重くて・・・。

その点、猫は独立しているし、利用したい時にしか構われに来ないし
でも、意外とそれなりに愛情があるところが適度で。
今日「猫、要りませんか」と言われましたが・・・。
* はむはは * 2013/06/16 10:25 PM
はむははさん、キャットフードが要らないなんて、すごいハンターだよね。
いたいけな仔ウサギを一日3匹とって、2匹目は飼い主にプレゼントしてました・・・。
この村の猫、野生っていうか野放しだわ。

犬の方が飼うのは責任重大かもしれませんね。散歩など手もかかるし、愛情も示してあげないと。

でも、猫飼っていいの?
ハムと共存できるように躾けるの?
* Loki * 2013/06/17 7:33 AM
私もこれ、見ましたー。
オビ君が超私好みーーーっでした。
しかし「研究」と銘打っているけど、科学者も相当猫好きと見た。
そして猫の飼い主も実験に協力的でしたね。
自分の知らない猫の世界、知りたいもんねえ。

野良猫を一旦捕獲して、基本的な健康診断と去勢を施してから再び野良に戻す、
という話になった時、野良猫にしょっちゅう入られて餌を食べられていた家の女の人が、
「私が引き取りたい、という場合、どうしたら良いですか?」
って尋ねてたのが、ほほえましかったわーー。

...しかし猫の人間に対する執着の無さ、実験でも
はっきりしましたね。

でも猫の飼い主はみんな、「きっとウチの子は、自分にもっと愛着を持っているわ。猫としては例外に違いないのよ」って思いたがるねきっと。自分含む。(笑)ああ猫の飼い主って不憫。
* noriko.stardust * 2013/06/17 8:30 AM
昔から「犬は人につき、猫は家につく」といいますが、本当でしたね。
猫から見たら、飼い主も環境の一部。
気に食わなければ、あっさり離れるんでしょう。

薄情な猫を愛せる人は、きっと尽くすタイプね。

私は、どうしても犬が好きです。
ちょっとの愛情でも、しっかり受け取って10倍にして返してくれるもん。
* B * 2013/06/17 10:06 PM
Noriko.stardustさん、オビくん可愛いよね。
わたしはハンターのオーランドくんも好き。(ゲロッてしちゃったけど・笑)
猫が好きで興味あるから研究しているんでしょうね、楽しそう。

>「私が引き取りたい、という場合、
良い人だなーと私も思った。野良くんはあの家の子になったのでしょう。

猫の飼い主は無償の愛を与えられる立派な人たちなんです♪
* Loki * 2013/06/18 1:02 AM
Bさん、独立独歩の猫科だからしょうがないよね。
「うちの家族はこの猫の”スタッフ”」と言ってる飼い主がいました。

犬は可愛いね〜。
でも自分が薄情だから、まだ飼えないな。
いつか落ち着いたらジャーマンシェパードを、と思うだけ。
* Loki * 2013/06/18 1:08 AM
おお、この研究、日本の新聞サイトにもちらりと紹介されてました。
↓これ。
http://sankei.jp.msn.com/wired/news/130617/wir13061712440000-n1.htm
で、この記事では、例外もあるが、だいたい飼い猫が出歩く範囲は家から直径100mくらい、って紹介されていましたけれど、やっぱり、何キロも出歩くんですね。

いや、私も前に猫買ってましたけど、毎朝出かける時に、塀づたいに追いかけてお見送りしてくれたり、夜、遊びから帰ってきてドアを開けて欲しい時は、階下から鳴いて要求し、ドアを開けるとはしゃいだ声を上げて階段を駆け上がってきたり、私には忘れられないヤツでした。

飼い主にそれほど愛着しないようでいて、猫ってやつは、飼い主が長電話してたり、他人とばかり話をしていたりすると、嫉妬して邪魔しますよね。
電話のボタンの上を歩いたり。

私の男友達が飼ってた猫は、私が遊びに行くと、私に歯を剥いたものです。彼の母親には歯を剥かないんだそうですよ。
どうも、私に対しては、飼い主を取られると思ったようです。(私にはそんな気はまるでなかったが。)

あと、その友人が言うには、仕事先の編集者が来宅した時、その人が猫に対してすげなかったのを覚えていて、その次に同じ編集者が来た時、すました顔でその編集者の足を踏んで復讐したそうです。

思うに、猫は、犬とは違ったかたちで、飼い主とのつながりを築くんじゃないでしょうかね。
そうじゃなけりゃ、わざわざ獲物を飼い主に見せにきたりしないんじゃないでしょうか。
飼い主というより、自分の手下という意識だったりして。
* みか * 2013/06/18 12:51 PM
みかさん、この番組面白かったので、いずれ日本でも放送するんじゃないかな。
研究結果は学術雑誌に出るそうです。

お見送りしてくれたりすると可愛いですね。
そういえばシャンプーがけっこう好きな子もいるそうで、個性もいろいろですね。
出歩く範囲も、あまり家から出ないのから大遠征(なわばり無視)するやつまで。

人間との生活がさらに長くなると、彼らの行動も変化してくるのかな、と思います。

>飼い主というより、自分の手下という意識だったりして。
あはは。「ほら、うさぎはこうやって捕るんにゃ」
* Loki * 2013/06/19 1:22 AM
ろきさん、この番組どころか、BBCの自然に関するいろいろな作品を曲面になった巨大スクリーンで見せる、「orbi yokohama」という専用劇場が、横浜みなとみらいの新しい大型ショッピングモール「MARKS IS みなとみらい」の中に出来たんだそうです。

今しがた、朝のテレビ番組でやっていました。
びっくりです。

番組で使われた図によると、スクリーンは、上から見ると、客席を囲む円筒状の壁を円周の4分の3くらいおおっている感じでしょうか。
客席から見ると、左右にぐるりと広がっているように見えるんでしょうね。

横浜は、鉄道の相互乗り入れで埼玉からも乗り替えなしで行けるようになったので、集客アップも見込めるし、ますます街の開発に力を入れているらしいです。
* みか * 2013/06/19 8:53 AM
わたくしが「猫、要りませんか」と言われた猫は
野良出身でバリバリのハンターでございます。
わたくしが絶句したら、「ハムスターと同居できないですね」と察してくれました。
* はむはは * 2013/06/19 10:42 AM
みかさん、横浜に専用劇場ですか、それはすごい。

デヴィッド・アッテンボローがいつでも見られるのかしら♪
ちょっと行ってみたいかも。

埼玉とつながったんですねー。
もうすっかり浦島さんだわ。
* Loki * 2013/06/20 1:57 AM
はむははさん、バリバリのハンターさんですか、それは無理ですねえ。
小さいころから一緒に育てて、兄弟だと思っているのなら大丈夫かもしれないですが。

わたしは今日、会社の食堂に来る首輪した猫にかまってもらいました(幸)。
* Loki * 2013/06/20 2:08 AM
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