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ボリショイ・バレエ「現代の英雄」

JUGEMテーマ:エンターテイメント

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2年も首を長くして待っていた、レールモントフ原作の『Герой нашего времени』(現代の英雄)、映画館ライブで観た。

Композитор — Илья Демуцкий
Хореограф-постановщик — Юрий Посохов
Режиссер-постановщик, художник-постановщик и автор либретто — Кирилл Серебренников

原作の5つのエピソードのうち3つを選び、2幕ものにした。キャストはエピソードごとに:

БЭЛА 「ベラ」   

Печорин  -- Игорь Цвирко
Бэла -- Ольга Смирнова
Казбич -- Александр Водопетов
Два горца -- Илья Артамонов, Георгий Гусев

ТАМАНЬ 「タマーニ」   

Печорин -- Артем Овчаренко
Ундина -- Екатерина Шипулина
Старуха/Янко -- Вячеслав Лопатин
Слепой мальчик -- Георгий Гусев

КНЯЖНА МЕРИ  「公爵令嬢メリー」   

Печорин -- Руслан Скворцов
Мери -- Светлана Захарова
Вера -- Кристина Кретова
Грушницкий -- Денис Савин

優秀なんだけど当時のロシアで才能の活かし場所がない主人公ペチョーリン。軍隊でもルールから外れ、コーカサスにとばされる。

「ベラ」では地元の美少女ベラが気に入って勝手に連れ出し(原作では彼女の弟を買収してさらって来させるがバレエでは省略)、真剣に口説いて愛情を得た、とたんに興味をなくして放置。ベラに危険がせまる。

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(別キャストの写真ですが)

わたしはこのコーカサスの危ないやつらが見たかっただけだったりする。勇壮な群舞がすばらし〜い。

オリガ・スミルノワのベラがエキゾチックにたおやかに踊る。彼女の気を引くのに、イーゴリ・ツヴィルコのペチョーリンがなぜかバレエのバーのエクササイズをしていた、ははは。

「タマーニ」では海辺の田舎町タマーニに着任したペチョーリンだが、地元の美女ウンディーナが何かの密輸の手引きをしているのに気づく。ウンディーナはペチョーリンを誘ってボートでデート、と見せかけて彼を殺害しようとする!

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スリリングな力強い対決だった。ダンサーが代ってアルチョム オフチャレンコのペチョーリン、エカチェリーナ・シプリナのパワーにたじたじ。けっこう危ないところだったw。

インターバル後に「公爵令嬢メリー」。湯治の街で知人のグルシニーツキーに再会したペチョーリンは友の好きな女性メリー嬢(ザハロワ)にちょっかいをかける。とうとうグルシニーツキーと決闘するはめに。そしてもちろん彼を殺す。でもペチョーリンは本当に好きな女性(人妻)ヴェラに振られる。バチがあたった。これはプーシキンの「オネーギン」のプロットと似ている。

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ここのセットが面白かった。色調がおさえてあってシック。湯治場らしく車椅子のダンサーもいた。

気位は高いが純真なためにあっさりペチョーリンに惚れてしまうメリーさんが気の毒。

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ペチョーリンはルスラン・スクボルツォフ。行動はひどい彼、でもいろいろ辛いことがあるんです。

3つの場ごとに別々のトップダンサーのペチョーリンを見られ、第1場のコーカサスの山が抽象画のようだったり、セットも美しい。またオペラ歌手と楽器の奏者が舞台に出るなど、演出が面白い。軍隊の話なので男性群舞がわんさか活躍するし、今のところボリショイにしかできない舞台だろうと思う。

いつかモスクワで観たいなー。来年あたりロンドンに持ってきてくれると、さらに楽だけど。

プレミア当時のニュース:

 

 

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| ろき | 演劇・ダンス他 | comments(4) | - |
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Comments:
同じ役を3人でそれぞれ演じるのですね。
面白い試みですね。
コーカサスの危ないやつらを見て見たいわ。
ボリショイがやるなら迫力だろうし。

メリー嬢、男を見る目を養いなさいね〜。

湯治場の車いすダンス、すてきですね〜。
* はむはは * 2017/04/12 4:50 PM
はむははさん、こちらもコメントありがとう。
同じ人間でも年齢や状況によって変化しますよね。面白い試みだと思います。
というか「ウチにはいくらでも凄い男性ダンサーがいるんだぜ」って見せびらかし。
コーカサスの〜もいかにも悪そうで良かったです。
メリーさん、こんなもってまわった残酷なことをする男がいるとは、勉強になったね。
車椅子の人たちにはすごい拍手でした。
* Loki * 2017/04/13 6:40 AM
歩行器を使ったダンスは見たことがあるけど、車椅子も良いですね。スポーツ用かな、ダンス用の特注品?

黒い大仰な衣装を着て踊るのは重くて暑くてつらいだろうと同情してたら、途中で舞台に置いてしまいましたね。せいせいした、って感じで軽々と踊りだすのが面白かった。

国も人間も、野蛮な時代からだんだん成長して文明社会、ちゃんとした大人になっていくんですね。成長度合いが合わないと生きづらいんでしょうが、野蛮なエネルギーを持て余して人を傷つけるとは、情けない奴です。

女性も、踊りや歌のうまい奴はあまり進化していないタイプ(鳥に近いと思う)と考えて、警戒した方がいいですよ。
* B * 2017/04/14 7:57 AM
Bさん、歩行器ダンスもあるの?すごい。
運動できる人は車椅子でも何でもできちゃいますね。

そして繁栄した国も人も、油断してあっさりダメになってしまう例も多々。諸行無常〜。

でもエドワード・ワトソンは大丈夫です!!
* Loki * 2017/04/14 9:05 PM
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