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映画「クトゥーゾフ」1943年

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もうすぐ出席するロシア語中級講座の宿題がきて、中にプーシキンの「エヴゲーニー・オネーギン」のモスクワに関する一節を訳すというのがある。ナボコフの決定版英訳を持っているので、つい書き写したくなるが、見ないようにしてますw

その部分は、タチアーナがモスクワの社交界に送られたところで語り手プーシキンがモスクワへの思いをつづるところ。1812年、ロシアに攻めこんだナポレオンがモスクワに入城!したものの都はもぬけの殻、ロシア軍が自ら放った火でぼうぼう燃えていた・・・というくだり。恋愛の話だけじゃないのです「オネーギン」、脱線が面白いの。

そこでロシア・K(カルチャー)チャンネルのアーカイブから、1943年の古いモノクロ映画「クトゥーゾフ」を見てみた。

『Кутузов』

Режиссёр -- Владимир Петров

<В главных ролях>
Алексей Дикий — генерал - фельдмаршал Михаил Илларионович Кутузов

Николай Охлопков — генерал от инфантерии Михаил Богданович Барклай-де-Толли

Семён Межинский — император Наполеон Бонапарт.

ミハイル・イラリオーノヴィチ・ゴレニーシチェフ=クトゥーゾフ公爵は1812年にナポレオンのロシア遠征を迎え撃った総司令官。ボロジノの戦いで大激突し、両軍合計10万人近くの死者を出すが決着がつかず。

モスクワを明け渡すと見せてナポレオン軍を引きこみ、包囲。そのうち「ロシアの冬」(神風と同義)が来てあきらめて撤退する仏軍を猛追してすごい勢いで追い出した。という英雄。

とめどなく広い国土の奥に誘いこんで冬を待てば、だいたい勝てるロシアである。

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仏頂面のナポレオン。

「モスクワを失っても、ロシアは失われない」と周囲を説得するクトゥーゾフ将軍、終始落着いて戦局を把握している。実際はどうだったのかは、わからないけど。

この映画が封切されたのは1943年、まだ第二次世界大戦の真っただ中。ソ連がドイツ軍に対して巻き返し、どんどん領土を奪回していた年だが、作っていたのはもっと前だったわけで、戦争で苦しくてもこうして映画を作っていたんだなあ、と思う。プロパガンダの意味はもちろんあるだろう。それにしてもかなり物資も人間も投入して大作を撮ったものだ。

この1812年の戦いは祖国戦争(Отечественная война)と呼ばれ、1941年6月22日から1945年5月9日の対独戦は大祖国戦争(Великая Отечественная война)と呼ばれる。祖国戦争の名がついたのはこの2つだけ。

↓ ロシアKチャンネルのページ。イギリスからは普通に見られます。ありがたい。

Кутузов. Х/ф

 

 

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| ろき | 映画 | comments(2) | - |
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Comments:
ナポレオン侵攻はロシアにとって国の存亡にかかわるとんでもないことだったのでしょうね。
戦争と平和もナポレオン侵攻だし。
ロシアには冬将軍という不敗の将軍がいますから
冬の厳しさを知らないコルシカ島生まれのナポレオンが
太刀打ちできるわけがないですよね。
北海道の冬将軍もなかなか強いけれども
ロシア相手に冬将軍勝負はできないしなぁ。
ナポレオンには勝てますよ。

ロシアKチャンネルのページ
見ることができるけれども、
ロシア語が判らないから、さっぱり。
* はむはは * 2017/07/02 12:28 PM
はむははさん、とんでもないことでしたよね。
「戦争と平和」にもクトゥーゾフ将軍出てきますね。
10月からどんどん寒くなってきますから、フランスやベルギーから駆り出された兵士が気の毒。

Kチャン、見てみたの?字幕つけてくれるともっといいんですけどね。
* Loki * 2017/07/02 10:28 PM
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