ロンドンのMarlborough Fine Art ギャラリーで、ユアン・ウグロー (1932ー2000) の個展を見てきた。
現代イギリスのアーティストの中では一番好き。
デッサン44点と油絵が19点、ゆったりして意外に奥行きのあるギャラリーで見られて幸せだった。
メジャーな美術館と違って混んでいないのもありがたい。
この人はとにかく正確。
その秘密は、測ること。
Nude 2 (部分)
小さなデッサンだが、こまかく計測した跡がそのまま活かされている。
思うに彼、自分の測った目印も好きなのね。わざと残してます。
ここまできっちり測ると、モデル動けません。
ある時モデルを固定するために周囲にクギを打っちゃったというウワサも。
Sですね。
Peach(部分)
桃も測る!
私なんかが適当に一気に描いてしまう線、彼はゆっくりゆっくり、蟻が歩くように丁寧にたどっている。
ゆるぎない正確さはパワーだ。
そして色が美しい。
Model Climbing Stairs (Rear End)
1905, oil on canvas
45.5 x 30.5 cm.
いいお尻です。
このライトな色の薄塗り、たまりません。
パレットの上ではこだわりにこだわり、これ、という色を作っていたに違いない。
ああ、うっとりだ。
面白いことにデレク先生はウグローが嫌いで、
「ああいう描き方には限界がある」と批判的。
私が彼を好きだというと、
「信じられな〜い」とか言ってくれる。
デレク先生は全然測らないでダイナミックに描く、正反対のスタイルだからなあ。
放っておくとウグロー的に(あそこまでできないけど)細かくなっていくだろう私の描き方の枠を大胆に外してくれるところが、先生のいいところだもんね。
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